睡眠負債による仕事への影響など、
睡眠不足というと、大人の問題というイメージがありますが、
夜街を歩いていると、小さな子供連れを見かけることが
意外と多いような気がします。
ハロウィーンなど行事の日は特別なので仕方ないと思えても、
平日の夜に、いかにも眠そうな目をしながら親に引きずられるように歩いている子どもを
見ると、可哀そうに思うこともあります。
2010年に米国の病院が世界17の国と地域で行った子供の睡眠に関する調査では、
欧米に比べ、アジア地域の子供たちは眠る時間が遅い傾向にあり、
ニュージーランドの乳幼児の平均睡眠時間が13時間以上あったのに対し、
日本は11時間程度と調査対象の国の中で一番短いという結果が出ました。
また、19時台には子供は寝かせるという国がある一方で、日本では22時以降という
子どもも多いと結果が出ました。
実は子供も睡眠負債を貯めてしまうことがあり、
発育などにも影響を及ぼすため、深刻な問題であることが、最近、指摘されています。
子どもが睡眠不足になった場合、
注意力や集中力が低下するなどの症状が出るほか、肥満や糖尿病などの生活習慣病、
うつ病など深刻な病気になる危険性が高まります。
就学児の睡眠時間を調査すると、学校の成績が良いグループは、低いグループよりも、
平均睡眠時間が長い傾向があるという結果も得られるそうです。
睡眠中に脳内では記憶の整理が行われているので、睡眠は学習状況にも影響を及ぼすのです。
子どもは、十分な睡眠時間が取れているとすっきりと目を覚ますことができます。
このため、寝起きが悪かったり、日中に眠くなってしまうといった場合、
夜に十分な睡眠がとれていない可能性があります。
また、寝不足だと、好きなものでもあまり食べたがらず、食欲がなかったり
集中力が低下し、イライラして攻撃的な様子を見せることが多くなるそうです。
子どもに必要な睡眠時間は、年齢とともに変化します。
生後1週間ほどは昼寝も含めて16時間以上必要ですが、徐々に減って3歳ごろには12時間ほどになります。
4歳以降は昼寝をすることが少なくなりますが、11時間ほどの睡眠が必要と言われています。
子どもの間に、夜は寝て昼は活動するというリズムを身に着けなくてはいけません。
保育園などで昼寝をさせすぎるから夜眠れなくなるという話をする方もいるようですが、
実は、夜に寝不足のため昼寝で一度寝てしまうとなかなか起きられず、今度は夜に眠れなくなるということも多いようです。
子どもに十分な睡眠時間を取らせるには、まず両親の生活習慣が重要です。
一緒に暮らしている大人が寝る時間が遅ければ、子供もつられて夜更かしする可能性が高くなります。
大人も8時間程度の睡眠時間は必要なので、まずは両親の睡眠時間を見直すことが大切です。
また、寝る前には照明を消したり、絵本の読み聞かせなど就寝前の行動を儀式化し
眠る体制を整えることにも効果があるようです。
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