睡眠学習って効果あるの?

  • 2019-02-04
  • 未分類

寝るだけで勉強したのと同じ効果が上がる、しかも起きて行う勉強よりも効果がある!

こんな楽な勉強法が本当に実在するならこれほど素晴らしいことはないでしょう。

これが本当なら学生時代に一生懸命勉強していたのは何だったんだろうとなってしまいそうです。

 

それではまず「睡眠学習」の歴史をさかのぼってみましょう、

始まりは1924年、JenkinsとDallenbachによる記憶は覚醒中よりも睡眠中のほうが保持率が高いという実験結果が曲解されたという形で、

記憶したい事を睡眠中に聞くだけで覚えられるという勉強法が生まれました。

日本では1960年代に枕にテープレコーダーを組み込んだ睡眠学習機器が発売され、

1970年代には大ヒットとなり累計50万台を売り上げたそうですが、

この勉強法の場合ではテープに覚えたい事を吹き込む過程などで眠る前に記憶する事はあっても、

睡眠中に聞くだけでは記憶する事はできないという認識が広まった事から睡眠学習機器は市場から姿を消したそうです。

 

以降も2009年にアメリカ合衆国イリノイ州のノースウェスタン大学にて、

夜に聞いた音が記憶の固定化につながるという研究成果を出していたり、

2012年には匂いと音を条件づけた記憶の実証が行われ、

2014年にはスイス国立科学財団で2つのグループに外国語の勉強をうけさせ、

その後その内容を片方のグループには仮眠した状態で改めて聞かせ、

もう片方のグループには起きたまま聞かせたところ、

仮眠をとらせたグループの方が良いテスト結果をだしたという成果も残っています。

 

そしてこの成果は他研究所でも実証されています、

つまり「寝ている間になにか新しいことを覚えるのではなく、

最近得た情報を反復することで、それについての記憶を強める事ができるとこの実験は示している。」

ということです。

脳ミソには「海馬」と呼ばれる部分があり、この部分は眠っている間に激しく活動しています。

何をしているのかというと、起きている間にインプットした情報を整理整頓してくれているのだそうです。

これに関する記事が「ほぼ日新聞」に出ていますので、紹介しておきます。

「海馬。頭は、もっといい感じで使える。」

寝る前にインプットし、寝る。寝て起きたら、もう一回それを見る、

そしてまた寝るを繰り返すことであなたの記憶はドンドン定着化していくということです。

 

そもそも睡眠不足は脳の活動能力を損ない、正常な判断や、正確な記憶に障害をきたします、

それを考えれば寝ないで頑張って勉強したり何かを覚えようとするよりも、

適当なところで一旦切り上げて「眠くなったら眠る」というほうが、

睡眠学習どうこうよりもよっぽど効率のいい記憶の仕方かもしれません。