ホテルにとっての最重要項目とはなんでしょうか、
料理やサービス面に重点を置かれるホテルも当然あるかとは思いますが、
やはり宿泊客にとってはお部屋がいかに快適であるかということが重要ではないかと思います。
お部屋の快適さの中でも特に重要となるのが睡眠環境ではないかと思います、
今回は各ホテルで行う快適な睡眠環境への取り組みをご紹介させていただきます。
数年前から自分に合った枕を選べるホテルが出始めました、
枕が変わると眠れないという方が多くいらっしゃいますが、
これは気持ちの問題というだけではなく、
頸椎を自分に合った角度に併せられるという点もとても重要なことだからです。(参考出典:スーパーホテル)
そして最近では自分に合ったマットレスを選べるといったホテル様もおり、
インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)では、
「ビジネス旅行客向けの快適な睡眠に特化したホテルの部屋」(ワークライフルーム)を新たに設計し、
快適な仕事環境や上質な睡眠体験が得られるように多くの技術が詰め込まれました。
具体的な点としては、硬いマットと柔らかいマットを選べるほか、
部屋の中に設置されたTVはベッドの足の方向にあり、
ソファも少なくとも一部分はTVの方向を向いています。
これによってソファとベッド、TVも鋭角の三角形を形成することになり、
ソファからでもベッドからでも無理のない姿勢でTVが見られるようになっています。
中でもワークライフルームが重視しているのは、「宿泊客が快適な睡眠を取ることができるという点です。
客室は出張先やレジャー先で宿泊客が眠る場所であり、
「家のベッドルームではないけれど、良質な睡眠が得られる」ということは、
宿泊客の満足度を大きく上げる要素となります。
これらのこだわりを突き詰めていくことで通常では考えにくい「ホテルの部屋の特許」を申請し、
米国特許商標庁に特許を申請して承認されたと報じられています。
他の事例を挙げていけば、アパホテルでは自社オリジナルのベッドを部屋に設置、
ドーミーインホテルでも睡眠環境に基づいたベッドや大浴場を提供、
阪急阪神第一ホテルグループでは「眠る」ことに特化したホテルブランド『レム』の展開も行っています。
これら一例でも分かるように、各ホテルチェーンによる快適な睡眠環境提供への取り組みは活発化しており、
統計的にも布団よりベッドの方がよく眠れたというデータもあるようで、
訪日観光客の増加もあいまってベッドの重要性はより増してくるのではないでしょうか。