お酒を飲むと良く眠れる?

  • 2018-12-21
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忘年会にクリスマス、年が明ければ新年会と、
12月~1月は人が集まりお酒を飲む機会が増える時期です。

たくさんの人と集まり、楽しいことも多い一方で、
飲み過ぎや帰りが夜遅くなったりと不規則なことが増え、体調を崩しやすい時期でもありす。
一方で、昔からお酒は百薬の長とも言われています。
睡眠とアルコールにはどのような関連があるのでしょうか。

お酒を飲むと眠くなる人がいると思います。中には、一口飲んだ程度なのに、
飲み会の席で居眠りしてしまう人もいます。
お酒を飲むことで、全身に様々な指令を出す中枢神経の働きが鈍くなるため、
眠気が出て来ます。飲酒後に睡眠の早い段階での脳波を見ると、深い眠りであるノンレム睡の
割合が増加し、浅い眠りであるレム睡眠が減少しています。
このために、お酒を飲むと良く眠れるという感覚を持つ人もいます。

アルコールは、体内に摂取後、アルコール分解酵素によりアセトアルデヒドに分解されます。
その後、アルデヒド分解酵素により酢酸へと分解されます。
お酒を飲んですぐに眠ってしまう人は、アセトアルデヒド分解酵素が少なく、
アセトアルデヒドが体内に溜まりやすい人と言われています。
アセトアルデヒドは、飲酒時に他にも顔が赤くなったり気分が悪くなったり、頭痛がするこの
原因でもあり、一般に日本人には欧米にくらべ分解酵素が活発でない人が多いと言われてす。

ある調査では、不眠症の人の8割が睡眠のために飲酒したことがあると答えたそうです。
飲酒後の眠気がアセトアルデヒドによるものと考えると、不眠の解決法として、
飲酒は本当に効果があるのでしょうか。

海外で行われた、睡眠と飲酒に関する研究では、
アルコールの摂取量に関わらず、アルコールにより眠りに落ちるまでの時間は短くなるということが分かっています。
一方で、飲酒後は一度眠っても途中で目が覚めたり、早朝に目覚めてしまうということも増えるようです。

質の良い睡眠では、一定のリズムで、ノンレム睡眠とレム睡眠を一晩に数回繰り返します。
ところが、飲酒後はアセトアルデヒドがこのリズムを阻害し、眠りの浅い状態が続いてしまいます。
寝付けるのは睡眠導入時だけで、結果として質の悪い眠りとなってしまうのです。
また、アルコールには利尿作用があるうえ寝汗もかきやすくなることがあるため、
血管が詰まり、睡眠中に脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性も高くなります。

1週間ほど飲酒を続けた場合、アルコールの睡眠作用には耐性ができてしまうため、
入眠の速さなどの効果も薄れていくそうです。
眠れないからとお酒に頼るのはあまりよくないようです。

一時的な飲酒であっても、睡眠の質への影響は出てくるため、
翌日の予定も考慮しながら、無理なく楽しむのが良いようです。