「一富士二鷹三茄子」を初夢に見ると縁起が良いと昔から言われていますが、
皆さん今年はどうでしたか?初夢は主に1月1-3日の間で見た夢のことを指すそうです。
なぜ富士山、鷹、茄子が縁起が良いのかは、徳川家康の出身である駿河の名物を並べたや、
日本一高い富士、賢くて強い鷹、なす事を「成す」というところにかけたなど、
諸説あります。
ところで、夢なんてほとんど見ることが無いという人もいれば、
現実では起こりえないような変な夢を見たという人もいたり、
世の中には夢占いというものもあったりしますが、夢の正体とはいったい何でしょう。
夢はその人の記憶と結びついているそうです。
睡眠中、脳は今までにその人が見たり聞いたりした情報を整理しています。
新しい記憶を新たな引出しに入れたり、古い記憶を引っ張り出してまとめてたりする
過程を脳内で再生しているのが夢です。
このため人間は一晩に3-5個の夢を見ており、夢を見ないというのは単に、
見たことを覚えていないということなのです。
夢には過去の自分の体験や目にしたものが断片的に現れています。
高齢者、大学生、高校生に夢に見たものを調査した結果、
高齢者は仕事や母、トイレ、大学生は友達やサークル、高校生も友達や学校が多いという
結果が出ました。どの年代も自分の日常生活に近いものを夢に見る傾向にあるようです。
一方で子供は、まだ経験が少なく絵本やテレビなどの影響が大きいため、より非現実的な夢に
なりやすいのかもしれません。
夢を見ていないや、何か見たけど起きた瞬間に忘れたということも多いと思いますが、
それは寝ているときは記憶を固定する神経伝達物質があまり出ていないため、夢を記憶として
残すことが難しいためです。
睡眠には2種類あります。身体は休み脳は活発に動いているレム睡眠時に見る夢は、
ストーリー性があり比較的はっきりしています。内容を覚えている夢はレム睡眠時に
見た場合が多いようです。
逆に脳も休んでいるノンレム睡眠時の夢はストーリー性が無くぼやけているため、
起きた後は内容を覚えていないことが多いです。
レム睡眠時に見ても忘れる夢や覚えている夢がありますが、
特にネガティブな内容の夢「悪夢」は記憶に残りやすいようです。
ネガティブな情報を処理している際に見るのが悪夢という説もあり、
必ずしも悪夢には悪い影響だけがあるわけではなさそうです。
また、ストレスを感じているときには悪夢をよく見る可能性があります。
嫌な夢を表すキーワードとして、追う、走る、死ぬ、落ちるなどがありますが、
これらは世代や人種、言語や環境に関わらず挙げられるキーワードだそうです。
皆見ているものだと思えば少し気分が軽くなりますね。
ただ、本当に心理的な不安や身体的な不調が夢に反映されることもあります。
夢をきっかけにガンに気付いたという例もあるそうなので、
たまに夢を分析してみるのも大事かもしれません。
とはいえ悪夢は見ないにこしたことはありません。
眠る前にポジティブなことを考えたり、日常でもストレスをためないように心がけると、
より楽しい夢が見られるようになります。